rapiéçage ―記憶のつぎはぎ
Aug. 28, 2024
いつの間に?!
単なるバッタではない。
キリギリス科…
クツワムシ、クダマキ、ウマオイ、ツユムシ…似て非なるもの。
客何為者?
title : 名にモドキと付けられて
Jul. 28, 2024
白い紙の束。
…100枚くらい?
心躍る紙屋さんの軒先半端もの大売出し。
裁断時に出た切れ端らしく、大学ノートを縦に長くしたくらいのサイズ。
白色度はやや高く、厚みも丁度。
インクはちょっと滲みそう。
…スケッチブック?それとも日記帳にしようか?
ならば、
ジュール・ルナールの『博物誌』のように…!
宮脇綾子さんの日記のように…!
journal《rapiéçage》のはじまり。
…あと何枚、残ってる?
title : ladder II
May 23, 2024
勘違いから始まる新しい世界!
title : The little pig happened to look up in the sky.
Apr. 17, 2024
時には、シンコペーション♪
が、いつの間にか…
title : ビロードの服を着たツリアブ
Apr. 1, 2024
ヒメウズ、イカリソウ、アメリカフウロ、ハナニラ…
小さな庭の小さな春の背くらべ。
時折、カラスノエンドウが左右にも手を広げて幅を利かせている…天ぷらにする?
今日もイソヒヨドリの歌声が聞こえる。
title : 春のあみだくじ
Feb. 7, 2024
春寒。
今日は貯水池には誰もいない。
不意にすっと、 凪いだ水面に細長いへの字型の黒い影が現れた。
ネッシー?!…小さな?!
…川鵜でしたか。
title : 潜水カワウ
Nov. 30, 2023
ジョウビタキがやってきた。
そろそろ冬支度。
title : The Redstart asked, “When does your winter holidays start?”
Oct. 27, 2023
台所の景色の一部と化した
使われなくなって久しい竹笊。
お別れしようか…
手が無意識に元の位置へ。
…焼き椎茸がおいしい。
title : 一歩すすんで二歩さがる
Sep. 27, 2023
長く居座っていた夏がようやく去り、澄んだ青空が広がっている。
アゲハチョウが、入れ代わり立ち代わり庭の西側からひらひらとやって来ては、山椒の木で一休みし、またひらひらと庭の東側から出ていく。
title : 蝶道
Aug. 17, 2023
釣り人たちの脇をすり抜け、波止の先端まで行く。
今日もいる!
背丈よりやや長めの釣り糸、
その先に小さな釣り針、
さらにその先ににょろにょろゴカイ。
腹ばいになり、静かに糸を下ろす。
海面近くで、クサフグやイシダイの子らが穏やかな波に合わせて漂っている。
つんと引っ張られる感触。
慎重に、かつスピーディーに糸を引き上げ…途中ですっと軽くなる。
残念な顔をしていると、親切なおじちゃんが、網を貸そうか?と言ってくれる。ありがとうと言いながら、頭を横に振る。
針先ににょろにょろゴカイをつけ、体勢を戻し、再び静かに糸を下ろす。
つんつんと引っ張られる感触。
慎重に、かつスピーディーに、今度こそ!
クサフグの子が小さな手の中で膨らむ。
そっと優しく針を抜き、まだ膨らみつつあるお腹を撫でて、静かに海に戻す。
夏休みのクライマックスはまだこれから!
title : puff
Jun. 25, 2023
大きく肥大化したスミレの葉がジグソーパズルのようになっている。
育ち盛りのヒョウモンチョウの仕業?!
ぶぅーん、ぶぅーん、忙しない羽音。
瞬く間に葉を円く切り取り、持ち去っていく…
梅雨の晴れ間の朝のこと。
title : ハリキリ ハキリバチ
May 1, 2023
大きな青い空。
鯉のぼりの泳ぐ姿は見られない…
張り巡らされた電線につばめが一休みしている。
title : omede-tai-no-tai
Mar. 27, 2023
いつまでも眠い…
title : 涅槃西風のあと
Feb. 20, 2023
ひとつの事をちゃんと成すには、道具ひとつだけでは済まない…
今季最後にしてほしいわね、とユキオコシが肩の雪を掃う。
title : ユキオコシ、ユキカキ、ユキハライ
Jan. 18, 2023
池の周りの遊歩道を歩く。
白い息。
砂利を踏む音。
ときどき鴨のつがいの会話。
ときどき若い男女の会話。
ホン・サンスの映画の中に入った気分。
ときどき出っ張った石が足裏を刺激する。
title : 新しい作用点
Dec. 12, 2022
珍しい囀り。
コマドリ?
只今、キャロリング中…だそうな。
――― Merry Christmas!
title : Here comes a new bird!
Nov. 13, 2022
雲が流れるのをぼんやりと見送っていると、ふわりと糸のようなものが舞い上がり、雲にとけ込んでいった。
…糸遊というのだろうか。
title : le fil d'araignée
Oct. 14, 2022
どこからか、羽黒蜻蛉がひらひらと横切った。
…出遅れたんだろうか。
犬蓼が尻尾を振っている。
急に冷え込んできた。
title : アカマンマ
Aug. 31, 2022
雨の多い8月だった。
小さな庭は、すっかりジャングルと化し、蔓植物が蜘蛛の巣と張り合っている。
夏が終わろうとしている。
title : 零余子、夏の置き土産
Jul. 21, 2022
夏になると、無償のホームセキュリティサービスが強化される。
日が落ちてから帰宅してしまった。
警備員たちが玄関先で守っている。
入れない…。
―――暑中お見舞い申し上げます。
title : Gecko Gets 月光
Jun. 22, 2022
細やかな雨が田を潤している。
狙いを定めたか?
整然と並んだ稲の間を、抜き足差し足、水輪が進む。
ぐわっ!
常連さん、今日はこれでお帰りのようだ。
title : tout droit
May 20, 2022
梅雨の走り。
今年もまた、小さな庭では小さな生き物たちが自己主張を始めている。
折れたポトスの茎の一片から、芽と根が出てきた。
title : une famille
Apr. 2, 2022
…Wordsworth にしようか。
いえ、今日は、Blake の ‘Spring’。
title : Start !
Mar. 5, 2022
天に向かって大きく伸び。
額に小さな虫があたった。
なるほど、今日は啓蟄か。
title : stretch
Feb. 15, 2022
ぷふぉっと、秋明菊の綿の花が咲いた。
今年は少し遅い?
あっちでは、梅の蕾がまんまる膨らんでいる。
春への助走が始まった。
title : When the time comes... II
Jan. 16, 2022
寒くて早く目が覚めた。
日の出はまだ。
関節がこわばっている。
冬眠明けまで、もうしばらく。
title : 節目のタイミング
Dec. 23, 2021
いつしか雪蛍が雪に変わっていた。
――― Merry Christmas!
title : White impression fossil
Nov. 5, 2021
紅をさして 主に別れを告げ
北の風にゆだねて 旅立っていく―
晩秋。
title : When the time comes...
Oct. 8, 2021
ぼっぼ ぼっぼ ぼぉー
ぼっぼ ぼっぼ ぼぉー
どんよりくぐもった声。
鳩が鳴いている。
曇天の日に鳴くのか、
曇天の日に気付くのか。
快晴の日、
運動靴を洗っていた。
ぼっぼ ぼっぼ ぼぉー
title : Quel temps fait-il aujourd’hui ?
Sep. 7, 2021
今年の秋の訪れは早い?
長袖に衣替えしようか。
title : cuticula
Aug. 5, 2021
そして、大きく息を吸って…!
title : meditation
Jun. 28, 2021
この時季、小さな庭の小さな生き物たちの自己主張がとまらない。
各々がお気に入りの場所を見つけ、ご近所付合いも良好…微笑ましく見ていた春の日がもはや懐かしい。
title : keeper
Jun. 5, 2021
初夏の便りが届いた。
…それからひと月が過ぎていた。
予定通りにはいかない。
title : オトサナイ オトシブミ
May 14, 2021
人生のアルゴリズムは見出せたかな…
title : ladder